小保方女史

「STAP細胞」を巡り、論文の画像やデータに不自然な点が相次いで指摘されている問題で、理化学研究所は論文の制作過程で重大な誤りがあったと謝罪したうえで、小保方研究ユニットリーダーなど所属する3人の共同著者が論文の取り下げに同意したことを明らかにしました。

神戸市にある理化学研究所小保方晴子研究ユニットリーダーなどのグループがことし1月、科学雑誌「ネイチャー」に発表したSTAP細胞の論文については、画像やデータに不自然な点が相次いで指摘されています。
理化学研究所は14日、記者会見を行い、その中で野依良治理事長は「今回、信頼を揺るがしかねない事態を起こしたことにおわび申し上げます。論文の制作過程で重大な誤りがあったことは甚だ遺憾です。調査を進め不正と認められた場合は厳正に処分します」と謝罪しました。
また、小保方さんが所属する理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの竹市雅俊センター長は「論文の中に信頼性を著しく損ねる誤りが発見され、論文の体をなしていないので速やかに撤回すべきだ」と述べました。
そのうえで小保方さんなど、理化学研究所に所属する論文の中心的な共同著者3人が取り下げに同意したことを明らかにしました。
3人の共同著者は「論文の不備で混乱をもたらしていることを心よりおわび申し上げます。事態を重く受け止め、論文を取り下げる可能性についても著者の間で連絡を取り検討しています」などとするコメントを公表しました。
一方、共同著者の中で、ハーバード大学のバカンティ教授は、取り下げに同意していないということです。
また、会見では研究担当の川合眞紀理事が「これまで確認できた事実から、科学者としての倫理に反するふるまいが多々あったことは事実だ。間違ったデータを使い気が付かないというのは科学者の倫理からすると常道を逸している。研究倫理の欠如は見逃すことができず、風土を改めていく」と述べました。
そのうえで、調査委員会に対して小保方さんが「間違いであった。未熟であったことについて反省している」と話していることを明らかにしました。

「やっていけないという認識なかった」

理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの竹市雅俊センター長は、論文を撤回するよう勧めたときの小保方さんの様子を会見で明らかにし、「心身ともに相当、消耗した状態で、問いかけにうなづくという感じだった。『はい』と言ったとも思う。それで撤回を承諾したと判断した」と説明しました。
また、理化学研究所が設けた調査委員会の石井俊輔委員長は、STAP細胞の論文に、複数の画像を切り貼りして掲載していたことについて、小保方さんは「やっていけないという認識がなかった。申し訳ありません」と謝罪していると説明しました。
これについて、石井委員長は、「切り貼りをすることに抵抗がないのか、そういう倫理観を学ぶ機会がなかったのか、私からはコメントできない」としたうえで、引き続き小保方さんに話を聞くなどして調査を行うとしています。
ただ、小保方さんの精神状態がよくないとの報告を受けているということで、石井委員長は、精神状態が正常なときにヒアリングを行う必要があると説明しています。

「採用時の調査が不十分だった」

竹市雅俊センター長は、小保方さんが研究者として未熟だったとする発言が研究所の幹部から相次ぐなか、小保方さんをなぜ採用したのか聞かれ、「STAP細胞の研究にインパクトを感じて採用に至ったが、過去の調査が不十分であったということは非常に深く反省している」と話しました。

NHKニュースより

 

正直残念なニュースですね。社会の期待も大きかっただけに。彼女の振る舞いから悪質さのようなものは感じ取れませんでした。悪意というより杜撰ということなのかもしれません。

 

以下で話を少し変えます。気になったのは新聞やネットなどで、再現実験がいまだ出来ていないと強調される点です。普通研究は時間がかかるものなので、論文にのっていることをそのまますぐにできるというようなことはないはずです。また、仮にできたとしても一回の再現性ではなく複数回成功させなければなりません。ということは少なくても半年ぐらいしなければ、STAP細胞ができていたかはよくわからないというように思います。メディアと視聴者はその辺を勘違いしているのではないでしょうか?不祥事を起こした企業が原因究明を迫られることとは時間軸が異なります。

ガムのように消費され、味が変だった口から捨てられたような気がして、残念ですね。本当にSTAP細胞が作られたかは門外漢なのでわかりません。