野火

映画『野火』を見てきました。小説家、大岡昇平の代表作です。

戦争末期、フィリピンにおける日本兵の主人公が困難な状況に追い込まれるというものです。飢えから人肉への関心を寄せたり、狂気の世界が広がってい来ます。

小説は子供のころ読みましたが、正直、細部をよく覚えていませんでした。映画を見て、こんな話だったかな、と思ったりするほど記憶があいまいでした。

 

映画を見て、画像に違和感が2つだけありました。一つは画像がなんだかコント(失礼ながら)みたいでした。そのため、最初映画に入り込めませんでした。しかし、爆発のシーンなどは迫力ありました。二つ目は、野火です。ジャングルの映像が頻繁に使われるのですが、野火というからにはそこらじゅうから煙が立ち上っていてほしかったです。ジャングルを火の海にすることなどできませんからそのような表現になったのでしょう。ただ、煙の中を疲労困憊のなか歩き回るという、私の子供のころのイメージとは違っていました。

 

上に私の個人的な駄説を書きましたが、映画自体は鬼気迫るものがあり、深く考えさせるものであったと思います。少し、グロテスクな表現もありましたが、戦争というものはそういうものでしょう。子供にもおすすめという感じはしませんが、一度ご覧になられたらどうでしょうか。